第5回 アッヴィ アートプロジェクト「パースペクティブズ」の受賞作品発表および表彰式開催

 アッヴィ合同会社は29日、免疫介在性炎症性疾患の患者を対象とした第5回 アッヴィ アートプロジェクト「パースペクティブズ)」の表彰式を開催した。
 受賞者は、最優秀賞の市川孝子氏(82歳、長野県、作品名:紙飛行機の夢、もっと遠くへ)ら10名で、受賞作品はアッヴィ合同会社ホームページおよびバーチャル空間上に構築した「オンライン美術館」(https://www.da.abbvie.co.jp/onlinemuseum/index.html)に展示され、パソコンやスマートフォンで鑑賞できる。
 同本プロジェクトは、免疫介在性炎症性疾患の患者が、疾患と向き合いながらも自身のパースペクティブズ(視点、考え方、物の捉え方という意味)で捉えた心とカラダの変化、日々の想いや感じたこと、新たな目標や希望などを、絵画や彫刻、立体造形、陶芸、写真、書道、手芸などのアート作品に自由に表現して貰うアートプロジェクト。
 患者の創作活動から生まれた作品を通して、より多くの人に疾患について知って貰うきっかけを作り、患者への理解につなげることを目的に、2015年より開催している。
 第5回目となる今回は、2024年6月3日から12月13日にかけて「作品」と「作品に関わるエピソード」の募集を行い、6歳の潰瘍性大腸炎の患者から88歳のリウマチ性多発筋痛症の患者まで、過去最多となる126点の応募があった。
 受賞作品については、美術家の佐久間あすか氏をはじめとした13名の審査員による厳選なる審査により、最優秀賞1点、優秀賞1点、審査員賞3点、佳作5点の計10点が決定した。

◆審査員を代表しての佐久間あすか氏(美術家)のコメント
 今回もとても素晴らしい作品ばかりであった。応募数は過去最高となり、また応募者の年齢層も厚く、幅広い方に参加いただいた。これも、この活動が広く社会に周知されてきた証だと嬉しく思う。総評としては、全体的に個性豊かでバラエティに富んだ作品が多かったことに加え、質の高さに驚いた。
 作品素材にも工夫があり、従来の絵画技法にとらわれず、斬新な材料による表現が多く見られ、鑑賞者の心を強く打つ作品が多かった。病と闘いながらの制作は大変なことだと思う。だが、病をバネに力強く誠実に向き合うことで、どれだけの人が感銘を受け、勇気をもらえるか計り知れない。アートにはそういった力があると、今回の応募作品を通してあらためて学んだ。またいつかどこかで、皆さんの作品に出会えることを願っている。素晴らしい作品に感謝したい。

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