ラベル台紙の資源循環プロジェクト WGPA2025で 新たに“Silver”受賞塩野義製薬

 塩野義製薬は16日、シオノギファーマが参画し、ラベル台紙の水平リサイクルを目指す「資源循環プロジェクト」が、World Packaging Organization(WPO)が主催する世界的に権威のあるパッケージング技術のコンテスト「WORLDSTAR GLOBAL PACKAGING AWARDS 2025」(WGPA2025)において、Special Award Sustainability部門で “Silver”を受賞したと発表した。
 水平リサイクルとは、使用済みの製品を、同じ用途の新たな製品の原料として再利用するリサイクル方法を意味する。
 同プロジェクトは、すでに「WorldStar Awards 2025」を受賞しているが、今回新たに “Silver”を受賞したもの。
 WGPA2025 2025では、世界40の国と地域から550件のエントリーがあった。そのうち、260件が「WorldStar Awards 2025」を受賞し、さらにその受賞作品の中から5つの特別賞(Sustainability、Packaging that Saves Food、Accessible Packaging、Marketing、President Award)が選定された。

 シオノギファーマが参画する「資源循環プロジェクト」は、「WorldStar Awards 2025(Medical and Pharmaceutical部門)」をすでに受賞しており、今回さらに特別賞のSustainability部門で”Silver”(銀賞)を受賞した。Sustainability部門は、リデュース(削減)、リユース(再利用)、リサイクル(再資源化)、リストア(復元)を通じて持続可能性を促進する包装材料の責任ある使用に焦点を当てたものだ。
 今回の受賞に際しては、製品設計段階から材料使用の最小化、リサイクル可能性の向上、さらにはGHG(温室効果ガス)排出削減を考慮した点が高く評価された。また、他にはない独自の資源循環の仕組みを構築したことも特筆すべき点として評価を受けた。

 資源循環プロジェクトでは、これまで廃棄・焼却されてきたラベル台紙をポリエステル系合成紙であるリサイクル専用台紙に切り替え、資源として回収、循環させることでラベル台紙の廃棄ゼロを目指している。
 さらに、回収後はマテリアルリサイクルによって、リサイクル専用台紙として再生する「水平リサイクル」が可能になり、より高度な資源循環を実現できる画期的な取り組みである。
 マテリアルリサイクルは、廃プラスチック類の廃棄物を、破砕、溶解などの処理を行った後に、同様な用途の原材料として再生利用するリサイクルだ。
 塩野義製薬は、今後も、製造工程で廃棄されるラベル台紙の回収・水平リサイクルを通じて、サステイナブルな包装材料の開発・実装を推進していく。

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