田辺三菱製薬は13日、MT-4561について、進行性固形腫瘍を対象としたP1/2試験を米国で5月に開始したと発表した。
MT-4561は、さまざまながん移植モデルや患者由来の細胞で持続的な抗腫瘍効果を発揮する新規のBRD4(ブロモドメイン含有タンパク質4)分解誘導薬。BRD4は、がん関連遺伝子の転写を促進する働きがあり、BRD4の分解により急速なアポトーシス誘導と転写依存性のがんの死滅が起こされる可能性がある。
P1/2試験(NCT06943521)は、進行性固形腫瘍の患者を対象とした多施設共同、オープンラベル試験で、MT-4561の安全性、忍容性、薬物動態学、薬力学、有効性を評価する試験となる。P1/2試験は、複数の施設で3つのパートに分かれて実施され、第1パートは、MT-4561を週に1回静脈内投与し、1サイクルを28日として、有害事象の発生数と用量制限毒性(DLT)の発現率等を評価する。
第2パート(投与量最適化)および第3パート(薬物相互作用)の詳細および投与量は、パート1の結果のレビュー後に具体化していく。