MSDの2024年度通期の全世界売上高は、前年同期比7%増の42億ドルで、為替変動の影響を除き10%増の成長となった。その中で、医薬品売上高は7%増の574億ドルで、為替のマイナス影響を除けば、2024年度通期の医薬品売上高は10%増となる。キイトルーダの売上高は、18%増の295億ドル(為替の影響を除き22%増)。
為替のマイナス影響約2%ポイントは、アルゼンチンの通貨ペソの切り下げによるもので、この影響については、市場慣行に従ってインフレに伴う価格の上昇により大きく相殺された。
2024年度通期の医薬品売上高の売上高増加は、オンコロジー領域の売上高増加(特にキイトルーダおよびWELIREG)、ならびにReblozyl およびLynparzaの提携収益の増加が主にけん引した。
WINREVAIRの上市成功を反映した循環器系製品や、特定の病院向けの急性期治療製品(特にプレバイミス)の売上高増加も2024年度の収益成長をけん引した。WINREVAIRは4億1900万ドル。
ただし、2024年度通期の医薬品売上高の成長は、ジャヌビアおよびJANUMETの売上高の減少により一部相殺された。これは、主に米国での低い価格設定、多くの国際市場におけるジェネリック市場競争、COVID-19治療薬ラゲブリオの売上高減少、GARDASILおよびガーダシル9の売上高減少、SIMPONIおよびREMICADEの売上高減少(以前に同社が保有していた販売権はJohnson & Johnsonに返還されたため)を反映している。 アニマルヘルスの2024年度通期の全世界での売上高は、4%増の59億ドルとなった。為替のマイナス影響を除けば、2024年度通期のアニマルヘルスの売上高は8%増である。為替のマイナス影響約2%ポイントは、アルゼンチンの通貨ペソの切り下げによるもので、この影響については、市場慣行に従ってインフレに伴う価格の上昇により大きく相殺されている。
アニマルヘルスの2024年度通期の売上高増加は、主にコンパニオンアニマルおよび家畜類製品のポートフォリオの高い価格設定、養鶏および養豚関連製品の高い需要、Elanco社のアクア事業の買収に関連する売上を反映している。2024年度におけるBRAVECTOの売上高は、6%増の11億ドルとなった(為替の影響を除き8%増)。
2025年度通期の全世界売上高は641億ドル~656億ドルを見込んでいる。2025年度通期のnon-GAAPベースのEPSレンジを8.88ドル~9.03ドルと予想している(業績見通しは、LaNova 社とのマイルストーン支払予定に関連する約0.09ドル[一株当たり]の一括計上を反映)。
ロバート・M・デイビス会長兼最高経営責任者(CEO)のコメント
当社の2024年度決算では堅調な成長を遂げることができた。これは、世界各国においてがん治療に貢献し続けているKEYTRUDAをはじめとする当社の革新的なポートフォリオに対する需要、WINREVAIRの上市成功、さらにアニマルヘルス事業の力強い業績などを反映している。当社は引き続きパイプラインを進展させ、重要な臨床プログラムを進め、有望な事業開発を通じてパイプラインを強化している。有能なグローバルチームの献身的な努力に支えられ、当社の事業は良好なポジションを保持している。私は、当社が長期的に大きな成長を遂げるものと強く確信している。