第一三共は4日、トラスツズマブ デルクステカン(T-DXd/DS-8201、抗HER2抗体薬物複合体[ADC])について、HER2陽性胃がん二次治療を対象としたP3試験で好結果を得たと発表した。
HER2陽性(IHC 3+ または IHC2+/ISH+)の胃がんまたは胃食道接合部腺がん患者への二次治療を対象としたグローバルP3試験(DESTINY-Gastric04)の中間解析において、主要評価項目を達成したもの。
同試験は、HER2陽性の治癒切除不能な進行・再発胃がんまたは胃食道接合部腺がん患者(494名)への二次治療を対象に、同剤の有効性と安全性を、ラムシルマブとパクリタキセルの併用療法(現在の標準的な二次治療)と比較して評価したグローバルP3試験。
同試験の主要評価項目である全生存期間において、同剤投与群は、ラムシルマブとパクリタキセル投与群に対し統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示した。
安全性については、新たな懸念は認められず、胃がんを対象とした同剤の他試験と同様の傾向であった。同試験結果の詳細は、今後、学会で公表する予定。
第一三共は、各国・地域における同剤のHER2陽性胃がん二次治療の承認状況を踏まえ、同試験結果に基づき、各規制当局との協議を進めていく。