アッヴィは20日、ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体製剤「ヒュミラ」)について、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎(nr-axSpA)治療薬として適応追加承認を取得したと発表した。適応は、既存治療で効果不十分なX 線基準を満たさないnr-axSpAの成人患者。
同承認取得により、ヒュミラは日本において2008年に関節リウマチの適応症での承認取得以来、13番目の適応症を取得した。
同承認は、日本脊椎関節炎学会、日本リウマチ学会および日本AS友の会からの効能・効果追加の要望により「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」において、ヒュミラの海外での試験や国内における全国疫学調査の結果などの国内外の公表文献から、その妥当性が評価された公知申請に基づくもの。
axSpAは、主に脊椎や仙腸関節など体軸関節が侵される一連の炎症性疾患で、強直性脊椎炎(AS)およびnr-axSpAの2つに大別される。ASとnr-axSpAの異なる点はX線画像での所見の程度であり、nr-axSpA患者では臨床的に仙腸関節の構造的変化がX線基準を満たさない。
だが、nr-axSpA患者は、疼痛、炎症やこわばりによる身体機能の障害が頻繁にみられ、患者の生活の質や健康に重大な負担を及ぼす可能性がある。
こうした状況を背景に、アッヴィは昨年8月に公知申請による承認申請を行い、今回の適応追加承認取得に至った。ヒュミラは、これまで長年にわたり、適応症の追加に加え、剤形追加や製剤・デバイスの改良を続けてきた。今後も充実した製剤ラインナップを基盤に、患者への貢献を続けていく。