モダリスとCNS疾患新規遺伝子治療開発で新たな共同研究契約締結 JCRファーマ

 JCRファーマは6日、モダリスと中枢神経系(CNS)疾患を対象とする新規遺伝子治療開発において、新たな共同研究契約を締結したと発表した。
 今回の契約は、CNS疾患の新規遺伝子治療開発に向けた両社の共同研究として初期の技術コンセプトの検証を達成したため、次のフェーズに進めることに合意し締結したもの。
 両社は特定の CNS 疾患を対象に、JCR 独自の血液脳関門(BBB)通過技術 JBrain Cargoと、モダリス独自のエピゲノム編集技術、CRISPR-GNDM「(ガイド核酸誘導型遺伝子制御)に基づくペイロード「(薬効本体)を融合した新規遺伝子治療の適用について、2023年12月から共同研究を開始した。今回、同共同研究の結果、初期の技術コンセプトの検証を完了したため、両社間の取り組みを強化し、次のステージに進むことを決定した。
 同契約に基づき、両社は前臨床試験を共同で実施する。両社共同で開発する新規遺伝子治療は、静脈内注射により低侵襲かつ脳の広範な部位に効率良く革新的な遺伝子治療薬を届けることを可能にし、患者への負担が少ない新たな治療提供を目指す。
なお、同件に関する今期(JCR:2025年3月期、モダリス:2025年12月期)の連結業績への影響は、両社ともに軽微である。

◆薗田啓之JCRファーマ取締役専務執行役員研究本部長のコメント
 モダリスとの共同研究に関する進展を報告することができ、大変嬉しく思っている。当社が開発したJ-Brain CargoによるBBB通過の技術と、モダリスのCRISPR-GNDMによるエピゲノム編集の技術が組み合わさることで、これまでにない革新的な治療薬の開発につながることを強く期待している。

◆田田晴彦モダリスの CEOのコメント
 今回、JCRとの共同研究が次のステージに進むことを発表できるのは、これまでの両社の努力の成果であり、当社の研究開発にとって、戦略的に非常に重要な進展である。
 我々は、CRISPRによるエピゲノム編集技術のパイオニアとして、筋肉疾患において、病態モデル動物試験で長期薬効と機能改善、霊長類でターゲットエンゲージメントおよび安全性を実証しており、これは CNS疾患領域においても大きな可能性を秘めている。
 今回、JCRが独自開発したBBB通過技術J-Brain Cargoとの融合は中枢神経疾患における当社独自のエピゲノム編集技術(CRISPR-GNDM)の可能性と価値を最大化する非常に大きなブレークスルーとなる可能性がある。

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