東京都医学総合研究所は、2月22日に「脳はどのようにして生まれ、進化してきたのか?-ヒト脳への進化の道のりと病-」をテーマとした2024年度第8回都医学研都民講座をハイブリッド形式(会場+オンライン配信)で開催する。参加費は無料。参加定員は600名(都医学研講堂:100名、オンライン:500名 事前申込、先着順)。開催時間は、午後2時30分から午後4時まで。
東京都医学総合研究所では、神経及びその疾患、精神障害の本態、成因及びがん、感染症等の研究をすすめ、未解明の重要疾患の原因究明、予防法や治療法の開発などに総合的に取り組んでいる。
こうした多岐にわたる研究内容の一端や関連する最新情報を、都民に分かりやすく伝えすることを目指し、同研究所では毎年度都民講座を開催している。
今回は、鈴木郁夫東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻准教授を迎えて、同研究所の丸山千秋氏(脳神経回路形成プロジェクト)とともに講演する。各演者の講演テーマ、講演要旨、参加方法は次の通り。
【鈴木郁夫氏】
◆演題:「“智恵の実”の遺伝子が導いたヒトの進化と病」
◆講演要旨
ヒトが他の動物と異なり、特別な存在となっている理由の一つは、大きな脳と高度な認知機能を手に入れたことである。進化の歴史の中で、私たちの祖先は脳の発達に貢献する「智恵の実」とも言える遺伝子を獲得したことがわかってきた。だが、「智恵の実」と言うからには良いことばかりではなく、この遺伝子の進化が病気と関係していることも発見されている。
このように、進化の研究は人類の歴史を明らかにするだけではなく、病気の理解や新たな治療法の開発に貢献し、私たちの未来に光をもたらす。
【丸山千秋氏】
◆演題:「脳とは何か、どのようにできるのか?」
◆講演要旨:
脳は環境からの様々な情報を受け取り、それに応じた反応や運動を制御する。動物が生きるために必要な脳は、進化の過程でそれぞれの生息環境や行動特性に最適な機能を発揮する臓器として発達してきた。ヒトの脳は、中でも言語や理性といったヒト固有の脳機能を獲得したおかげで社会や文明が発展したと言えよう。このような動物の脳は種によってどのような特徴を示し、また発生過程でどのようにできてくるのか?脳進化のたどった道のりを解説する。
【参加方法】
◆会場で聴講する人:往復はがき又はメールで申し込む。
往復はがきには、住所、氏名(フリガナ)、電話番号、複数名希望の場合は同伴者氏名及び「第8回都民講座(対面式希望)」を、返信用はがき表面にも郵便番号・住所・氏名を必ず記入すること。
メールは、件名を「第8回都民講座(対面式希望)」とし、氏名(フリガナ)、電話番号及び複数名希望の場合は同伴者氏名を記入の上、申込専用アドレス(tomin@igakuken.or.jp)まで申し込む。
◆オンライン視聴の人:ホームページ(https://www.igakuken.or.jp/public/tomin/2024/tomin08.html)の登録フォームより申し込む。
【締切】
締切は2025年2月14日(金曜日)(往復はがき:必着、メール:必着)