再生や永遠の象徴とされる‟巳”年を復活の年に
住友ファーマの木村徹代表取締役社長は6日、次の通り2025年の年頭あいさつを行った。
新年あけましておめでとうございます。皆さん健やかな新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。
昨年は当社にとって激動の1年であり、23年度決算において、売上収益の低迷やそれに起因する多額の減損損失を計上し、連結最終損益で約 3000 億円の赤字を計上しました。
Sumitomo Pharma America, Inc.(SMPA 社)では春に新たなマネジメント体制が立ち上がりました。日本でも6月に社長交代を含む新たな経営体制が立ち上がり、秋にかつてない大規模な早期退職募集と組織改革を実施しました。私たちはこのような事態を二度と招いてはならず、この経験を最大限に生かして再生の道を進まねばなりません。
SMPA社では、昨年は基幹 3 製品のうち特にオルゴビクス、ジェムテサが売上を牽引し、第2四半期終了時点でコアセグメント利益は496億円増となりました。
中国・アジア事業でも好調が維持され、コアセグメント利益は114億円となりました。日本の売上収益は前年より減収しているものの、販管費及び一般管理費の削減により、コアセグメント利益は63億円に増加しました。
いずれも予定を大幅に上回っています。当社グループは、今年度のコア営業利益の黒字10億円、来年度の最終損益の黒字化を、何としても達成しなくてはなりません。我々は、新たなスタートに立ちましたが、まずは順調な歩み出しといえます。これから目指す力強い会社とは、一朝一夕でなれるものではありません。
自分の領域・守備範囲にとらわれず柔軟にチャレンジをし、粘り強く、業務にあたってください。経営もこれから、変わったことを示していきます。
さて、今年は巳年です。私自身は蛇が大嫌いなのですが、古来、蛇は東洋では再生や永遠の象徴とされており、西洋でも医学の象徴であるアスクレピオスの杖に巻き付いているほど医学に近い存在です。その点では、復活を目指す当社にとって2025年はうってつけの年になるのではないでしょうか。強い個の力、強い結束、自由闊達な議論や変革に挑戦する勇気ある行動を積み重ねて我々の新しい住友ファーマを作り上げることが必要です。
最後に皆さんとご家族の方々が健康で充実した毎日を過ごすことができることを祈念して、私からの新年のご挨拶とさせていただきます。本年もどうぞよろしくお願い致します。