日本ベクトン・ディッキンソン(日本BD)は27日、閉鎖式薬物移送システム(CSTD)「BD ファシール (TM)オプティマ システム」を発売したと発表した。
同製品は、従来品「BD ファシール(TM) システム」から閉鎖性を継承し、医療従事者が直観的に使用できる形状を採用している。
CSTDは、抗がん剤など、医療従事者や患者、その家族の健康にも影響を及ぼす恐れのあるハザーダス・ドラッグを、安全に取り扱い、曝露を防ぎながら適切に患者に投与するためのものだ。
BDは、1994年の「BD ファシール システム」 誕生以来、「Nothing in & Nothing out(入れない、出さない)」をコンセプトに、閉鎖性、無菌性、安心を追求してきた。「BD ファシール(TM) オプティマ システム」には、次の2つの特徴がある。
①データに裏付けられた閉鎖性を継承
従来品同様に「BD ファシール(TM) オプティマ システム」は、NIOSHテストプロトコル2015年ドラフト版に基づき実施した薬剤露出試験の結果、閉鎖性の基準を満たした。また、FDAのガイダンスに従って実施した外部試験により、最大168時間の無菌性を維持することが確認されている。
同製品の導入前後の臨床現場における比較研究(米国)では、ハザーダス・ドラッグによる表面汚染が46%減少したことが報告されている。
②人間工学に基づく使いやすい設計で、曝露対策の標準化に寄与
同製品は、人間工学に基づいて設計され、医療従事者の手になじむように最適化されただけでなく、直観的な使用を実現するストレートプッシュ接続が可能になった。
接続する向きの確認が不要で、針刺し防止設計などの安全性も維持され、特別なトレーニングがなくても簡単に使用できる。
医療現場での業務効率化が求められる中で、ハザーダス・ドラッグの曝露対策の標準化に寄与する。
日本BDでは、CSTDのパイオニアとして職業性曝露対策の啓発活動を行ってきた。進化したCSTDである同製品を通じて、医療現場の安全性と効率化に貢献し、「明日の医療を、あらゆる人々に(TM)」というパーパスの実現を追求していく。