アクチビンシグナル伝達阻害剤「ソタテルセプト」 日本で肺動脈性肺高血圧症治療薬として承認申請 MSD

 MSDは14日、アクチビンシグナル伝達阻害剤「ソタテルセプト(遺伝子組換え)」について、肺動脈性肺高血圧症(PAH)治療薬として厚労省に製造販売承認申請を行ったと発表した。
 肺高血圧症は、心臓から肺に血液を送る血管である肺動脈の血液の流れが悪くなることで肺動脈の血圧が高くなる疾患である。肺動脈の血圧が高くなると、心臓の右心室にも負担がかかり、やがて右心不全が進みます。肺高血圧症を治療せずに放置すると、数年以内に命を落としてしまう場合もある。
 PAHは、その肺高血圧症の一種で、肺の細い血管が狭くなることにより発症する。PAHは、厚労省の指定難病(難治性呼吸器疾患)に認定されており、日本国内の患者数は4529名(令和4年度)で、近年増加傾向にある。
 今回の申請は、標準的なバックグラウンド療法を受けているPAHの成人患者(WHO機能分類クラスIIおよびIII)を対象とした、海外で実施されたP3試験(STELLAR試験)および国内P3試験等の結果に基づくもの。
 STELLAR試験では、ソタテルセプトをPAHのバックグラウンド療法に追加することで、PAHのバックグラウンド療法のみの場合と比較して優れた臨床的ベネフィットが示された。
 また、国内P3試験では、日本人のPAH患者を対象に非盲検下でソタテルセプトをPAHのバックグラウンド療法に追加した際の有効性および安全性を確認している。

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