参天製薬は1日、開放隅角緑内障・高眼圧症治療点眼剤「Rhopressa」(一般名:ネタルスジルメシル酸塩)について、10月1日の保険収載を経て、韓国現地法人である韓国参天製薬株式会社より発売したと発表した。
参天製薬がアジア事業地域において同剤を販売するのは韓国が初めて。なお、同剤は、現在、英国とスウェーデンにおいてRhokiinsaの名称で販売されている。。
緑内障は、視野欠損につながる視神経の損傷を引き起こし、多くの国において視力低下や失明を含む視覚障害の主な原因となっている。緑内障性の視神経損傷や視野欠損は、進行性かつ不可逆性であり、 緑内障の治療では、早期発見・治療によって損傷の進行をコントロールすることが不可欠である。
緑内障の患者数は、2040年には世界で1億1180万人に増加すると予測されている。また、アジア(日本、中国などを含む)における緑内障の患者数は、2040年までに8000万人を超える見込みにある。
緑内障による視野障害の進行を抑制するためのエビデンスに基づく唯一確実な治療法は眼圧下降とされている。1日1回点眼の同剤は、緑内障患者における眼圧亢進の低下を目的とするRhoキナーゼ阻害剤で、房水排出の主経路である線維柱帯を介した房水流出量を増加させることで眼圧下降作用を示す。 また、上強膜静脈圧を低下させる作用を有することも確認されている5。
◆ピーター・サルスティグ参天製薬チーフ メディカル オフィサーのコメント
韓国参天製薬がRhopressaを発売することは、参天製薬にとってたいへん重要で、世界中の患者さんに緑内障の新たな治療選択肢を提供するという参天製薬のコミットメントを表すものである。
臨床試験を通じて Rhopressaが眼圧を低下させることが明らかになっており、これは緑内障の医学的管理がまた一歩前進したことを示している。