特発性肺線維症治療薬nerandomilast がピボタルP3試験で主要評価項目達成 ベーリンガーインゲルハイム

 ベーリンガーインゲルハイムは17日、開発中の特発性肺線維症(IPF)治療薬「nerandomilast」について、ピボタルP3試験において FIBRONEER-IPFの主要評価項目を達成したと発表した。
 FIBRONEER-IPF試験において、nerandomilast群がプラセボ群に対して、52 週時の努力肺活量(FVC)のベースラインからの絶対変化量(mL)という主要評価項目を達成したもの。FVC は、呼吸機能を測定する基準である。
 同結果に基づき、ベーリンガーインゲルハイムは、特発性肺線維症(IPF)治療薬としての nerandomilast の新薬承認申請を、米国FDAをはじめとする世界各国の保健当局に提出する予定だ。FDA は 2022 年に同剤をIPFに対するブレークスルーセラピーとして指定している。
 Nerandomilastは、開発中の経口ホスホジエステラーゼ 4B(PDE4B)阻害剤で、まだ製造販売承認は取得していない。従って、安全性と有効性はまだ確立されていない。同剤は、FIBRONEERグローバルプログラムの一環として開発されており、同プログラムには IPF を対象とする FIBRONEER-IPF 試験4と、進行性線維化を伴う間質性肺疾患(progressive fibrosing interstitial lung diseases :PF-ILD)/進行性肺線維症(progressive pulmonary fibrosis : PPF)を対象とする FIBRONEER-ILD試験5 の 2 つのP3試験が含まれる。

◆Ioannis Sapountzisベーリンガーインゲルハイムグローバル疾患領域責任者のコメント
  IPFを対象としたP3試験で主要評価項目を達成したのは、この10 年で初めてである。今回の発表により、この疾患の研究にお ける当社の長い歴史において次のステップを踏み出したことになる。IPFは患者さんにとって、大きなアンメットニーズがある。我々は、主な間質性肺炎の 1 つである IPF に対してさらなる治療選択肢を開発すべく、引き続き研究活動を進めていく。

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