カボザンチニブとアテゾリズマブの併用療法 去勢抵抗性前立腺がんP3試験でPFS優位に延長、OSは未達 武田薬品

 武田薬品は17日、カボザンチニブ(CABOMETYX)と免疫チェック阻害薬であるアテゾリズマブの併用療法について、新規ホルモン療法(NHT)による1回の前治療歴があり、測定可能な臓器病変または骨盤外リンパ節腫大を有する去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)患者を対象とした国際共同臨床P3試験(CONTACT-02試験)の最終解析において、主要評価項目の無増悪生存期間(PFS)は優位に延長、全生存期間(OS)は未達であったと発表した。
 Exelixis社が主導するCONTACT-02試験は、同患者群を対象にカボザンチニブと免疫チェック阻害薬であるアテゾリズマブの併用療法と2剤目のNHTを比較したもの。最終解析結果は、2024年欧州腫瘍学会(ESMO 2024)で、米国ユタ大学 ハンツマン癌研究所のNeeraj Agarwal氏( M.D.)より9月15日(米国時間)に開催されたプロファード・ペーパー・セッションの中で発表された。
 CONTACT-02試験の主要評価項目は、PFSおよびOSで、追跡期間中央値24.0ヵ月において、OSの最終解析では、カボザンチニブとアテゾリズマブの併用療法に統計学的に有意な差はないものの、改善傾向が示された(ハザード比:0.89、95%信頼区間:0.72-1.10、P=0.296)。
 同試験では、複数の集団(骨転移を有する患者集団、および肝転移を有する患者集団)において特にOSの延長が示唆された。これらの集団ではアンドロゲン受容体シグナル伝達以外のメカニズムにより疾患が進行している可能性があると考えられる。
 既に発表されたとおり、CONTACT-02試験は主要評価項目の1つであるPFSは、事前に定義されたPFS ITT集団(無作為化された最初の400人の患者)において、統計学的に有意な延長を示した。

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