ニューリフィックスβ1,3-1,6グルカン 筋ジストロフィーマウスに有益な効果 第22回アジア・オセアニア筋学センター学術集会で報告

 青木吉嗣国立精神・神経医療研究センター遺伝子疾患治療研究部部長は、9月14日に開催される第22回アジア・オセアニア筋学センター学術集会・第10回日本筋学会学術集会において、「ニューリフィックス β1,3-1,6グルカンの経口投与による筋ジストロフィーマウスの骨格筋線維化と疲労の軽減」をテーマにゲスト講演を行い、同グルカンが筋ジストロフィーマウスに有益な効果をもたらしたことを報告する。
 発表は英語で行われ、デュシェンヌ型筋ジストロフィーの病態を模擬した非臨床モデルmdxマウスを用いた研究成果を取り上げる予定だ。同研究は、青木氏がジーエヌコーポレーションのチームと共同で実施したもの。
 骨格筋の線維化抑制のデータは Scientific reportsに掲載され、ニューリフィックスβ1,3-1,6グルカン摂取後のmdxマウスの前肢の握力に関する最新のデータはMDA conference 2024で発表された。
 ジーエヌコーポレーションは2009年以来、デュシェンヌ型筋ジストロフィーという希少疾患の研究に取り組んできた。安全性が証明されたニューリフィックスβ1,3-1,6グルカンは、アウレオバシジウム・プルランス(Aureobasidium Pullulans)により菌体外多糖類として生産され、日本のGMP認定施設で製造されているもの。経口摂取が可能で、アレルゲンフリーであることが利点とされている。
 日本で実施された動物実験、及び海外で実施された健康なボランティアによる臨床試験では、抗炎症作用および免疫調節作用が確認された。
 これらの結果をもとに、青木氏と共同で実施したmdxマウスを用いた非臨床研究の成果が本会議で発表される。同講演は、ウェブサイト(https://ncrmniche.org/AOMC-JMS-GNCsession/registration.html)に登録すれば視聴できる。
 なお、ニューリフィックスβ1,3-1,6グルカンは、日本の規制基準に従った食品添加物であり、医薬品ではない。発表・紹介された前臨床および臨床研究結果は、学術的・教育的な目的のためのものであり、医学的なアドバイスとして解釈されるべきものではない。

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