アステラスは27日、フェゾリネタントについて、乳がん補助内分泌療法に伴う血管運動神経症状を対象としたP3試験(HIGHLIGHTTM 1試験)を開始したと発表した。同剤は、補助内分泌療法中の乳がん患者の中等度から重度の血管運動神経症状(Vasomotor Symptoms、VMS)に対する経口の非ホルモン治療剤として開発されているもの。
乳がんは、世界中の女性で最も多いがんで、2022年には世界で約230万人が新たに乳がんと診断されている。ホットフラッシュ(顔のほてり・のぼせ等)や寝汗に代表されるVMSは、乳がんの補助内分泌療法の最も一般的な副作用として知られている。
乳がん患者の約77%は、タモキシフェンやアロマターゼ阻害剤などを用いた補助内分泌療法を受けており、最大97%がホットフラッシュや寝汗を経験している。
◆Marci Englishアステラス製薬Vice President兼Head of BioPharma Developmentのコメント VMSは、補助内分泌療法中の乳がん患者の生活の質や治療の継続に悪影響を及ぼす可能性があるものの、現在承認された治療法は存在しない。このアンメットメディカルニーズの充足に向けたHIGHLIGHTTM 1試験を開始できることを嬉しく思う。