熊本大学病院と心臓リハビリテーション推進で協定締結 バイエル薬品

左から熊本大学病院病院長 平井俊範氏、バイエル薬品マーケットアクセス&パブリックアフェアーズ本部長 中村祐輔氏

 バイエル薬品は20日、熊本大学病院と熊本県心臓リハビリテーション推進事業に関する協定を締結したと発表した。同協定締結に伴い、熊本県民の健康寿命延伸への寄与を目的に、心臓リハビリテーションについて患者と医療関係者の関心や知識を向上させるための活動が開始された。
 心臓リハビリテーションは、狭心症、心筋梗塞、末梢動脈疾患、大血管疾患、心不全、心臓手術後といった心臓や血管の疾患がある患者に対して、寿命を伸ばしたり生活の質を上げたりすることが確認されている治療法の一つだ。
 心臓リハビリテーションは、入院中だけでなく、退院後も外来診療での継続が推奨されているが、外来での心臓リハビリテーションの実施率は、心筋梗塞後の患者で 4~8%、心不全患者では 7%と、必要な患者に十分に実施されていないのが現状である。
 熊本県も全国レベルと同等か低いことが予測されており、入院中から退院後まで一貫して、心臓リハビリテーションが受けやすい体制整備が急務となっている。
同協定を通じて熊本大学病院とバイエル薬品は、患者と医療関係者に対して心臓リハビリテーションの重要性についての認識を高め、熊本県における心臓リハビリテーションのさらなる普及を目指す。
 具体的には、心臓リハビリテーションの啓発に関するリーフレットや心臓リハビリテーションが受けられる医療機関マップなどを作成し、普及に向けた取り組みを効果的に推進する。

◆ 辻田賢一熊本大学病院 循環器内科長 心臓血管センター長/脳卒中・心臓病等総合支援センター長のコメント
 熊本大学病院は、多くの急性心筋梗塞・狭心症・心臓術後・慢性心不全・大血管疾患・末梢動脈疾患・経カテーテル大動脈弁置換術後の患者さんを診療しており、心臓リハビリテーションはこれら疾患群の予後を改善するため、保険適応となっている。
 今回、“心血管病の予後・QOL 改善”という共通目標を持つバイエル薬品と当院が連携することで、第2期熊本県循環器病対策推進計画が目指す「県民が循環器病を予防し、たとえ発症しても安心して暮らせる熊本」に向けて、さらに心臓リハビリテーション推進事業を加速できることを嬉しく思う。

◆中村祐輔バイエル薬品マーケットアクセス&パブリックアフェアーズ本部長のコメント
 心臓病患者さんの生活の質を向上させるため、心臓リハビリテーションを力強く推進されている熊本大学病院と本協定を締結できたことを大変喜ばしく思う。バイエル薬品はより健康な社会の実現のために、患者さんと地域医療に携わる全ての皆さんの真のパートナーになるべく日々活動している。
 今回の協定締結により、熊本大学病院および地域のステークホルダーと協業し、心臓病患者さんが再入院することなく生き生きと活躍できる社会を目指し、産官学連携を推進していく。

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