リンヴォック 巨細胞性動脈炎治療薬としてFDAおよびEMAに承認申請 アッヴィ

 アッヴィは7日、リンヴォックについて、新たな適応症となる巨細胞性動脈炎(Giant Cell Arteritis:GCA)の成人患者の治療薬として米国FDAおよび欧州医薬品庁(EMA)に承認申請を提出したと発表した。
 GCAは、中型・大型の動脈の自己免疫疾患であり、頭痛、顎痛および視力の変化や消失(突発性かつ永久的な視力消失を含む)を引き起こす可能性がある。
 今回のFDAおよびEMAへの承認申請は、GCA患者を対象とするP3相SELECT-GCA試験でのリンヴォックの安全性および有効性の評価結果に基づくもの。
SELECT-GCA(M16-852)試験は、GCAの患者428名を対象に、リンヴォックの安全性および有効性を評価するよう設計されたP3相、多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照試験である。同試験は2つの期間で構成されており、第1ピリオドではリンヴォックと26週間のコルチコステロイド漸減投与の併用による有効性を、プラセボと52週間のコルチコステロイド漸減投与の併用と比較して評価した。
 加えて、第1ピリオドでは、これらの患者におけるリンヴォックの安全性および忍容性も評価した。第2ピリオドは現在進行中であり、第1ピリオドで寛解維持を達成した患者を対象に、寛解の維持を指標としてリンヴォックの投与継続と投与中止の安全性および有効性を比較して評価している。

◆Roopal Thakkarアッヴィexecutive vice president, research and development兼chief scientific officer(M.D.)のコメント
 現在、GCAの患者さんに対して承認されている治療選択肢は限られている。ほとんどの患者さんにグルココルチコイドが投与されるが、多くの場合、投与を中止するとGCAの症状が再燃する。当社は、グルココルチコイドの使用量を抑制しながらGCAの寛解を維持していくことが重要であると考えている。

タイトルとURLをコピーしました