塩野義製薬は11日、2025 年夏以降に現本社(大阪市中央区道修町)を大阪市北区のうめきた2 期地区開発事業「グラングリーン大阪」内に移転すると発表した。移転先は、〒530-0011、大阪市北区大深町5 番54 号 グラングリーン大阪・パークタワー24~26 階。
本社移転は、中期経営戦略「STS2030」の過程でGlobal Headquarterとしての本社機能を見直し、より効率的・効果的な経営を行う体制を構築することを目的としたもの。シオノギヘルスケアも同時に移転する。
現本社は、SHIONOGIグループ創業の地であるという歴史的経緯も踏まえ、引き続きSHIONOGIの重要な拠点と位置付けて、SHIONOGIグループの生産部門を担うシオノギファーマ他、グループ会社等が利用する予定である。
塩野義製薬は、1878年に薬種問屋「塩野義三郎商店」を創業して以来、大阪の道修町に本社を構え、事業を続けてきた。2020年より、中期経営戦略 「STS2030」として、創薬を中心としたヘルスケアソリューションをグローバルに提供できるHaaS(Healthcare as a Service)企業への進化を掲げている。その過程で、今回、Global Headquarterとしての本社機能の見直しを行ったもの。
グラングリーン大阪のコンセプトへの移転は、同社が描くVision達成の実現を加速させるものと期待される。新オフィスの特徴は、次の通り。
◆Global Headquarterとしての「顔」となるオフィス
新本社の役割を「誇りと夢を持った個々の従業員が融合し、新しい価値を創造し、進化し続けるSHIONOGIを支える空間」と定義し、その役割を果たすオフィスコンセプトとして「FACE」を掲げている。「FACE」というコンセプトには、「Face to Faceでのコミュニケーションを活性化する」、「困難に立ち向かう」、「笑顔を届ける、自らが笑顔になる」という意味が込められている。全世界のSHIONOGIファミリーのコミュニケーションの中心地であり、多様なビジネスパートナーを招き入れるGlobal拠点として相応しいオフィス環境・本社機能を目指す。
◆イノベーションを生むオフィス環境
産官学やスタートアップ・ベンチャーなどとの連携強化を見据え、多様なビジネスパートナーとの共創・協業を推進する新たなオープンイノベーションの拠点とする。また、社内においても多様な働き方を尊重しつつ、従業員同士のコミュニケーションやコラボレーションのさらなる強化によって、事業活動の質とスピードのより一層の向上を図り、新たな価値が創造される環境を目指す。
◆安心・安全の更なる強化
SHIONOGIはヘルスケアプロバイダーとして、疾患の治療や生活の質向上に寄与する製品・サービスを安定的に供給する社会的な責任を担っている。移転後の本社オフィスでは、従業員にとって、より安心・安全に働ける職場作りはもちろん、不測の事態においても物理的・機能的に本社機能を維持する適応力の強化を実現していけるものと期待している。
◆より高度なセキュリティ環境の構築
製薬企業のコアである情報資産を扱う本社機能として、より高いセキュリティ環境を構築する。情報漏洩は企業としての重要なリスクであることから、情報の厳格な管理により、競争優位性を維持できる環境作りを目指す。
【塩野義製薬広報部のコメント】
本社を創業の地から移転させることは大きな決断となるが、2028年に迎える創業150周年や、さらにその先の未来において、SHIONOGIがGlobalに「最もよい薬(ヘルスケアソリューション)を提供する」会社として成長し続けるために必要なステップであると考えている。今後も、益々よい薬を創り・造り・売ることで社会に貢献できるよう努力していく。