小野薬品は8日、オプジーボとヤーボイの併用療法について、欧州医薬品庁(EMA)が進行大腸がん成人患者のファーストライン治療薬としての申請を受理したと発表した。
対象は、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復機構欠損(dMMR)の進行大腸がん(mCRC)成人患者。提携するブリストル マイヤーズ スクイブ(BMS)が6日に発表したもの。
このEMAの申請受理により、申請資料の提出が完了し、EMAによる中央審査が開始される。
同申請は、CheckMate -8HW試験の結果に基づくもの。同試験では、オプジーボとヤーボイの併用療法が、治験担当医師が選択した化学療法と比較して、MSI-HまたはdMMRのmCRC患者のファーストライン治療において2つの主要評価項目の1つである盲検下独立中央評価委員会(BICR)の評価による無増悪生存期間(PFS)で統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示した。
CheckMate -8HW試験のこれらのデータは、2024年 米国臨床腫瘍学会(ASCO)消化器がんシンポジウム で発表された。同試験は、もう1つの主要評価項目であるオプジーボとヤーボイの併用療法をオプジーボ単剤療法と比較した PFS、および副次評価項目を評価するため進行中である。
免疫療法薬2剤による併用療法の安全性プロファイルは、これまでに報告されたデータと一貫しており、確立されたプロトコルによって管理可能であり、新たな安全性シグナルは認められなかった。
◆Dana Walker BMSバイスプレジデント兼消化器・泌尿生殖器がん領域グローバルプログラム責任者(M.D.、M.S.C.E.)のコメント
大腸がんは世界で3番目に多いがん腫であり、特にMSI-HまたはdMMR mCRC患者さんには化学療法の治療ベネフィットが少ないため、さらなる選択肢が必要とされている。
当社は、EMAと協力して、オプジーボとヤーボイの免疫療法薬2剤による併用療法を欧州全域のMSI-HまたはdMMR mCRC患者さんにお届けできるよう協議を進めていく。