武田薬品は14日、エンタイビオ点滴静注製剤について、同製剤による入療法後の成人の中等症から重症の活動期クローン病に対する維持療法としての生物学的製剤承認申請(BLA)が、13日(米国時間)に米国FDAに受理されたと発表した。
中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎の成人患者の治療薬としてのエンタイビオ皮下注射製剤の申請も、現在FDAにより審査中である。
中等症から重症の活動期クローン病成人患者の治療薬としてのエンタイビオ皮下注射製剤のBLA申請パッケージは、VISIBLE 2試験からのデータに基づくもの。同試験は、0週および2週時点に非盲検下にてベドリズマブの点滴静注製剤による静脈内投与を2回実施後、6週時点で臨床的改善*を達成した中等症から重症の活動期クローン病成人患者409名を対象として、エンタイビオ皮下注射製剤による維持療法の安全性と有効性をプラセボと比較して評価したピボタルP3試験だ。
患者は、2週間ごと投与のエンタイビオ皮下注射製剤108mg群とプラセボ群に2:1で無作為に割り付けられた。対象患者は、コルチコステロイド、免疫調節薬および、もしくは抗腫瘍壊死因子(TNF)療法に対して十分な効果が得られないか、不耐である患者であった。
主要評価項目は、52週時点における臨床寛解(クローン病活動指数[CDAI:Crohn’s Disease Activity Index]のスコアが150以下と定義)であった。
◆Vijay Yajnik武田薬品U.S.メディカルのヴァイス・プレジデント、消化器系疾患ヘッド(M.D., Ph.D.)のコメント
エンタイビオの皮下注射製剤に関する2つの申請は、現在FDAで審査中である。当社は、潰瘍性大腸炎およびクローン病の成人患者さんたちの炎症性腸疾患コミュニティと、患者さんの治療に積極的に取り組んでいる医療従事者の皆さんに対する強固な取り組みを継続している。
患者さん一人ひとりの治療体験は異なっており、それぞれに固有のメディカルニーズが存在し、治療に対する好みもそれぞれ異なる。我々がエンタイビオ投与時の選択肢として点滴静注製剤と皮下注射製剤の両方を提供することは、患者さんのニーズを充足する方法のひとつであると強く信じている。