小野薬品は15日、オプジーボについて、根治切除不能な進行・再発の上皮系皮膚悪性腫瘍に対する適応拡大承認申請を行ったと発表した。
今回の承認申請は、慶應義塾大学病院主導の下、上皮系皮膚悪性腫瘍を対象にオプジーボを評価した医師主導治験(NMSC-PD1試験:KCTR-D014)のP2相試験結果に基づくもの。
上皮系皮膚悪性腫瘍は、上皮系腫瘍として系統別分類される皮膚がんの総称で、有棘細胞がん、基底細胞がん、乳房外パジェット病、皮膚付属器がん(汗腺がん、脂腺がん、毛包がんなど)などが含まれる。
上皮系皮膚悪性腫瘍の患者数は2万5000~3万8315人と推定されており、90%以上の患者は手術療法を中心とした局所治療による根治が期待される。
一方、根治切除不能な進行・再発の上皮系皮膚悪性腫瘍の国内の患者数は年間933人と報告されており 、その予後は不良である。国内で根治切除不能な進行・再発の上皮系皮膚悪性腫瘍に対する標準治療は未だ確立されていないため、薬剤の開発が切望されている。
なお、オプジーボは、厚労省より、本年5月23日に根治切除不能な進行・再発の上皮系皮膚悪性腫瘍を効能又は効果とする希少疾病用医薬品の指定を受け、優先審査の対象となっている。