田辺三菱製薬は11日、ALS治療薬エダラボン経口懸濁剤「ラジカヴァオーラルサスペンション」について、スイス当局(Swissmedic)から承認を取得したと発表した。連結子会社のミツビシ タナベ ファーマ ゲーエムベーハー(MTPD)が、現地時間の5月1日に取得したもの。スイスでの販売は、MTPDが実施する。
ラジカヴァ経口懸濁剤は、ALS治療薬であるエダラボン点滴静注製剤(日本製品名:「ラジカット注」および「ラジカット点滴静注バッグ)と同一有効成分を含む製剤である。
エダラボン点滴静注製剤は、ALSにおける運動機能の低下を遅らせることが主要試験で確認されており、ラジカヴァ経口懸濁剤はエダラボン点滴静注製剤と同等の有効性を有する。
田辺三菱製薬グループは、ALS患者と家族のアンメットメディカルニーズに応えるため、患者が服用し易いラジカヴァ経口懸濁剤の開発を進めてきた。
スイスでは2019年にエダラボン点滴静注製剤「ラジカヴァ」が承認されて以降、投与経路は点滴静注に限られていた。今回、経口懸濁剤が承認されたことで、スイスにおけるALSの治療に新しい選択肢が加わった。
同社グループは、すでに承認を取得し販売を開始している米国・カナダ・日本に加え、今回承認を取得したスイスでもラジカヴァ経口懸濁剤を提供することで、引き続きALS治療のリーディングカンパニーとして、世界のALS患者に貢献していく。