ロート製薬は11日、「妊活」に対する知識・理解の普及を目的に実施した2021年の「妊活」に対する意識調査結果を「妊活白書 2021」として公開した。
同2021は、新型コロナウイルス感染症拡大から約2年が経過し、社会全体が変化し新たな日常となる中で、妊活に対する意識や行動の変化、そして自分らしく生きるウェルビーイングな妊活環境づくりのヒントがみえてきた結果として公開したもの。
2021年の出生数(速報値)は84万2897人と発表され、6年連続で過去最少を更新した。新型コロナウイルス感染症の流行で妊娠を控えるなどの影響があったものと思われる。
一方で、2022年4月には、不妊治療の保険適用開始も控えており、「妊活」に関する意識や重要性は年々高まっている。同社の調査によれば、半数以上の人が妊活は「子供を望むすべての人が行うこと」と回答しており、より身近なものとして定着してきていることが伺える。
同時に、妊活はカップルで行うものという「ふたり妊活」の意識も年々上昇傾向にある。“赤ちゃんが欲しい”という想いや不安の声に寄り添い、妊娠検査薬、排卵日予測検査薬、運動精子濃度テストキットを発売してきたロート製薬だからこそ、手伝いできることがあるとの考えの下、もっと人々の「声」を聴くため、妊活の認知や実態を調査し2018年に「妊活白書」として発表した。
同書では「女性が率先するもの」と思われがちな妊活から、男性も一緒に向き合い、夫婦が並んで取り組んでいけるような「ふたり妊活」の提案をスタート。
2019年は、夫婦ふたりだけでなく親や行政・会社との関わりに関する意識や実態の調査、2020年は新型コロナウイルス感染症の影響による意識や行動の変化についても調査した。
2021年は、より多様化する妊活のかたちや満足度などの指標を加え、妊活においても自分らしい選択を手伝いするための体制や環境づくりに関して明らかにした。
「妊活白書 2021」調査結果・サマリーは次の通り。
1.「ふたり妊活ができている」人は増加
2018年から4年間で緩やかな上昇傾向。男性では最も低かった2019年から約20ポイント増加。
2.妊活に対するポジティブな気持ちが、徐々に回復
この1年で「妊活についてポジティブ・積極的な気持ちになった」「自分の気持ちに余裕が生まれた」といった意識が上昇。新型コロナウイルス感染症の影響で下がり気味だった妊活に対するマインドは徐々に回復の傾向。
3.様々な背景をベースに、6つの特徴的な妊活タイプが存在
「マイペース」「周囲・社会からの理解」「パートナーからの理解」「ツール・サービス利用」「自治体・職場の支援環境」の 5 つの項目の特徴から、6つの妊活タイプが明らかに。
4.妊活継続期間に伴い、妊活のタイプや満足度が変化
「ふたり妊活ができている」率が高いタイプは妊活満足度も高い。妊活継続期間の長期化により妊活満足度は低下する傾向。
5.妊活が長期化しても、前向きに妊活に取り組める3 つのポイント
パートナーの理解・行動、周囲のサポート、妊活に対する正しい情報。
ロート製薬は、「大切な母体を守りたい」という想いから、一般向けの妊娠検査薬の必要性にいち早く着目し、1992 年に日本で初めての一般用妊娠検査薬の販売を開始した。
当時、妊娠検査薬の正しい知識が浸透しておらず、日本全国を巡り、妊娠を望む人のための勉強会を開催し妊娠検査薬の必要性や知識を広めていった。排卵日予測検査薬も、コールセンターへの顧客の想いから開発がスタートしたものだ。
また、男性が妊活に向き合う第一歩を応援するために開発した製品が「ドゥーテスト運動精子濃度テストキット」である。
「妊活を考える人たちも望まない人たちも妊活をやめる決断をした人たちも、自分らしく選択し自分らしく生きられる社会」「それを支えるための十分な情報、ソリューション、環境がある社会」
そんなウェルビーイングな社会が当たり前になることを目指し、ロート製薬は、これからも顧客の気持ちに寄り添い応援していく。