「感染症」とはウイルスや細菌などの病原微生物により体になんらかの症状がもたらされる状態であり、それに罹った人は「感染症患者」と呼ばれます。何も症状がなく検査だけ陽性になった場合は単なる「検査陽性者」であり患者と呼ぶべきではありません。
例えばインフルエンザの検査は有症状者に対するウイルス抗原定性が主体で、無症状者にPCRまで行われることは一次医療の現場ではまずありません。それゆえ「インフルエンザ感染者」として報告されるケースはほとんど抗原定性陽性の有症状者で、無症状者が患者あるいは感染者として計上されることは通常ありません。
推測ですが、インフルエンザでも流行期に無症状者をPCRで調べれば陽性者はかなりいるはずです。
新型コロナ以前にこれほどまでにPCRで無症状者が掘り起こされた疾患はなく、その陽性者総てを「感染者」としてカウントして感染増加率や実効再生産数を算出し、過去のその他の疾患と比較したつもりになって、未曾有の感染症だと大騒ぎするのは全くナンセンスです。
インフルエンザその他の病気と比較するならコロナについても有症状者に関連するデータのみを対象とするべきです。