大阪府薬剤師会は20日、同会館で神農大神例祭を開催し、新型コロナウイルスの収束を祈念するとともに、コロナ禍での薬剤師の市民への貢献を誓った。
同例祭は、1959年5月4日に少彦名神社祭神の分身を大阪府薬剤師会館に奉安し、薬業界の繁栄を祈願するため、毎年多くの薬業関係者の参加を得て実施されてきた。だが、本年も、新型コロナ感染拡大の影響を受け、大阪府薬の執行部のみが参列した。
祭典では、修祓、献饌、祝詞奏上、祭文奏上、玉櫛奉奠の神事が行われ、新型コロナ感染収束と、コロナ禍での薬剤師の一般市民への貢献が誓約された。
別所賢一少彦名神社宮司による祝詞には、昨年同様に「痛く庶民を苦しめる新型コロナウイルスを早く収束したまえ」の構文を追加。
乾英夫大阪府薬会長の祭文にも「コロナウイルスが流行りて、日本はもとより世界の人々を苦しめんとす。その病を一時も早く鎮めんことを祈念す」の文言が加えられ、一日も早い新型コロナ鎮静が祈願された。
世話人代表あいさつで児玉孝元大阪府薬会長は、「江戸時代にコレラが流行った時、虎のお守りで鎮静させた実績を持つ少彦名神社では、今年の4月の鎮花祭で、コロナ鎮静のための手作りのお守りを配布され、皆さんから高い評価を受けた」と紹介した。
さらに、「病院薬剤師は、コロナ患者に対応し、薬局薬剤師は、新型コロナワクチンの集団接種で、問診や薬剤の充填に携わっている。今後、ワクチン接種への参入も検討されている」と薬剤師の活動を報告。
その上で、「今年の祭典では、新型コロナの収束祈念と、コロナ禍での薬剤師の一般市民への貢献を誓いたい」と訴え掛けた。
例祭終了後に西洋壽氏の「旭日双光章授与式」も開催
神農大神例祭終了後には、大阪府薬剤師会常務理事として、厚労省の「入退院時の薬薬連携モデル事業」や、大阪での薬学生薬局実務実習の定着に貢献した西洋壽氏の「旭日双光章授与式」が開催された。