オプジーボと化学療法、オプジーボとヤーボイの併用療法 食道扁平上皮がんP3試験で好結果  小野薬品

 小野薬品は9日、オプジーボと化学療法の併用療法およびオプジーボとヤーボイの併用療法について、切除不能な進行または転移性食道扁平上皮がん(ESCC)患者を対象に評価したP3相CheckMate-648試験で、肯定的なトップライン結果を得たと発表した。同社と提携するブリストル マイヤーズ スクイブ(BMS)が8日に公表したもの。
 同試験において、オプジーボと化学療法の併用療法は、あらかじめ計画された中間解析において、主要評価項目であるPD-L1陽性患者での全生存期間(OS)および副次評価項目である全無作為化患者集団でのOSで統計学的に有意かつ臨床的に意義のあるベネフィットを示した。
 加えて、同併用療法は、主要評価項目であるPD-L1陽性患者での盲検下独立中央判定(BICR)の評価による無増悪生存期間(PFS)で統計学的に有意かつ臨床的に意義ある改善を示した。
 オプジーボとヤーボイの併用療法も、主要評価項目であるPD-L1陽性患者でのOSおよび副次評価項目である全無作為化患者集団でのOSで統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を達成した。
 同併用療法は、もう一つの主要評価項目であるPD-L1陽性患者でのBICRの評価によるPFSの改善を達成しなかった。
 オプジーボおよびオプジーボとヤーボイの併用療法の安全性プロファイルは、これまでに報告されたものと一貫していた。
 CheckMate-648のデータは、CheckMate-649のデータをさらに積み重ねるものであり、オプジーボが腫瘍の組織型および部位(胃、胃食道接合部および食道)にかかわらず、上部消化管がんのファーストラインの治療において良好な生存ベネフィットを示した最初で唯一のPD-1阻害薬となる。
 また、同データが加わることで、後期転移性からより早期のステージまで、食道がんにおけるオプジーボの臨床的ベネフィットを示すデータが増大する。
 BNSは、CheckMate-648試験のデータの評価を完了させ、今後の学会で結果を発表するとともに、規制当局と共有する予定だ。
 BMS消化器がん領域開発責任者のIan M. Waxman(M.D.)氏のコメント。
 これらのオプジーボによる併用療法での結果は、新たな治療選択肢によってベネフィットを得られる可能性を示しており、疾患進行後に診断されることが多い食道がん患者さんにとって大きな意味を持つものである。
 本試験は、消化器がんなどのアンメットニーズの高い患者さんのアウトカムを改善する併用療法を探求する私たちのコミットメントをさらに後押しするものである。

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