JOINSTAR社抗原検査キット 臨床試験で変異株対応を確認  エムケイ

 エムケイは6日、JOINSTAR社の抗原検査キットについて、浙江中医薬大学の臨床試験で変異株「N501Y」(イギリス・南アフリカ・ブラジル型)に対応できることが確認されたと発表した。
 JOINSTAR社は、生物医学ハイテク企業として、医療IVD原材料開発、分析装置および試薬の開発、分子診断および生物学的情報技術サービスを展開。新型コロナウイルスの簡易診断キットでは、抗体検査キット、抗原検査キット(金コロイド凝集法)、抗原検査キット(ラテックス凝集法)を製造販売している。
 金コロイド凝集法を用いた抗原検査キットは、非常に基準の厳しいドイツ連邦保険局の検証テストに合格した数少ない検査キットの一つである。
 輸入販売元のエムケイでは、このJOINSTAR社の抗原検査キットを、1回分(1キット)が箱に入った購入しやすい個別パッケージで発売している。価格は、1キット2695円( 税込 )~、(販売サイト:https://kensakit.net)。
 なお、エムケイが取り扱う新型コロナウイルス検査キットは、日本国内で未承認であり、抗体または抗原の有無を見るための研究開発用(試験試薬)としての使用に限られる。
 抗原検査とは、SARS-CoV-2の構成成分である蛋白質を、ウイルスに特異的な抗体を用いて検出する検査法だ。核酸検出検査と同様に、陽性の場合はウイルスが検体中に存在することを示す。
 抗原検査には、定性検査と定量検査がある。抗原定性検査は、有症状者においてウイルスの抗原を検知し診断に導く検査である。イムノクロマトグラフィー法による定性検査は、簡便・迅速なポイントオブケア・デバイスであり、外来やベッドサイドにおける有症状者のスクリーニング等に有用だ。
 無症状者に対する抗原定性検査は、リアルタイムRT-PCR法等と比較し感度が低下する可能性がある。一方、抗原定量検査は、専用の測定機器を用いて化学発光酵素免疫測定法等によりウイルス抗原の量を定量的に測定できる。検査に抗原と抗体反応のウォッシュ過程があるため、特異度も高く、感度も簡易な核酸検出検査と同レベルである。無症状者に対する唾液を用いた検査に使用可能なことが示されており、空港検疫等で活用されている。
 

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