オプジーボ 膠芽腫標準治療との追加併用療法で主要評価項目達成できず 小野薬品

 小野薬品は25日、オプジーボについて、新たに診断された MGMTメチル化陽性膠芽腫患者を対象としたP3相CheckMate -548試験の最新結果について、全生存期間の主要評価項目を達成しなかったと発表した。同結果は、23日にブリストル マイヤーズ スクイブ(BMS)が公表したもの。
 CheckMate-548試験の対象疾患は、新に診断されたO6-メチルグアニン-DNAメチルトランスフェラーゼ(MGMT)プロモーターメチル化陽性膠芽腫(GBM)。同試験では、腫瘍の外科的切除後の患者を対象に、現在の標準治療(テモゾロミドと放射線療法の併用療法)にオプジーボを追加した併用療法とプラセボが比較評価された。
 独立データモニタリング委員会(DMC)による本試験の定期レビュー後、BMSは、現在までのイベント数に基づき、同試験が、ベースライン時に副腎皮質ステロイドを使用していない患者および全無作為化集団における全生存期間の主要評価項目を達成しないことを通知された。
 DMCによると、オプジーボの投与を受けた患者において、試験の中止を要する安全性の懸念は認められなかった。DMCの推奨に基づき、同試験に割り付けられた患者の治療法の盲検性が、治験担当医師に解除される。
 患者は、治療選択肢に関する助言を受け、現在、オプジーボによるベネフィットを得ている症例は、担当医師の同意が得られれば、投与を継続することが可能である。
 BMSの腫瘍領域開発プログラム責任者である Michael Mandola氏(PhD)は、「膠芽腫は極めて予後が悪く、悪性度の高いがんであり、過去15年間にわたり、新しい治療選択肢は限定的であった。生存期間の改善に繋がると考え、MGMTプロモーターメチル化陽性の患者を対象に限定したにもかかわらず、CheckMate -548 試験では期待した結果が得られなかったのは残念に思う」とコメント。
 BMSは、CheckMate-548 試験のデータの評価を完了させ、がんのコミュニティとの最終結果の共有に向け、治験担当医師と共に取り組んでいく。

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