武田薬品は5日、経済産業省 特許庁が実施する令和2年度「知財功労賞」において、知的財産権制度活用優良企業(オープンイノベーション推進企業)として経済産業大臣賞を受賞したと発表した。
知財功労賞は、経済産業省 特許庁が、日本の知的財産権制度の発展・普及・啓発に貢献した個人および知的財産制度を積極的に活用した企業等に対して表彰を行うもの。
今回、同社が経済産業大臣賞を受賞したポイントは次の通り。
2017年に湘南研究施設をオープンイノベーションエコシステムに変えるというビジョンを打ち出し、湘南ヘルスイノベーションパーク(所在地:神奈川県藤沢市)を2018年に開所した。ライフサイエンス研究に特化した設備を基盤に、現時点で産官学から60 以上の企業・団体が結集し、最先端技術・知見を活用したアイデアやソリューションの創出、実現を加速化している。
また、神奈川県、藤沢市、鎌倉市、湘南鎌倉総合病院と連携・協力に関する覚書を締結し、地域との連携も進めている。
創薬ターゲット・技術に関する募集課題を提示して、大学・企業等に所属する外部研究者のアイデアを幅広く募集し、研究助成を通じて研究を推進するプログラム「COCKPI-T」を 2015 年に、特定化合物群を外部研究者に提供することで新規細胞アッセイ系の研究推進を目指す「SKIT OPEN Innovation」を 2017 年に開始している。
10 年前は主要製品の 7 割以上が自前で開発したものであったが、近年ではインバウンド型オープンイノベーション(製品導入)等の活用により、自前で開発したものは同規模ながら5割程度と、自前主義から脱却した製品開発を加速している。
なお、経済産業省 特許庁では、毎年、知的財産権制度の発展および普及・啓発に貢献のあった個人に対して「知的財産権制度関係功労者表彰」、また、制度を有効に活用し円滑な運営・発展に貢献のあった企業等に対して「知的財産権制度活用優良企業等表彰」として、経済産業大臣表彰および特許庁長官表彰を実施している。両表彰を合わせて、「知財功労賞」と総称している。