アーカス社の抗PD-1抗体日本とアジアの開発・販売権取得      大鵬薬品

 大鵬薬品は27日、米国米アーカスバイオサイエンシス社が開発中の抗PD-1モノクローナル抗体AB122(一般名:zimberelimab)について、日本とアジア(中国と一部の地域除く)での独占的開発・販売権を取得したと発表した。
 がん免疫療法剤のAB122は、アーカスバイオサイエンシス社が2017年に中国とタイを除く全世界における臨床開発と商業化の権利をWuXiBiologics社(中国)から取得し、開発を進めている。
 今回の権利取得は、2017年9月に両社が締結したオプション契約に基づき、大鵬薬品がオプション権を行使したもの。2018年のAB928(アデノシン受容体阻害剤)に次いで2回目の行使となる。
 AB122は抗PD-1モノクローナル抗体製剤で、既に承認されている抗PD-1モノクローナル抗体と遜色ない臨床効果と安全性プロファイルを示している。海外では、AB928や標準療法との併用で、前立腺がん、大腸がん、非小細胞肺がん、膵がん、トリプルネガティブ乳がん、腎細胞がんを含む複数のがん種を対象に幅広く開発が進行中。また、既存の抗PD-1モノクローナル抗体が承認されていないがん種に対する単剤療法として、バイオマーカー選別Phase1b試験を実施している。
 大鵬薬品は、このオプション権行使の対価として、2019年12月にアーカスバイオサイエンシス社へオプションフィーを支払っており、今後、臨床試験、承認、販売のマイルストーン達成に付随した支払い、また純売上高に対するロイヤリティを支払う。

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