リウマチ治療薬「ウパダシチニブ」欧州委員会が承認     アッヴィ

 アッヴィは9日、1種類以上の疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)で効果不十分または不耐容であった中等度から重度の活動性関節リウマチ治療薬「ウパダシチニブ」について、欧州委員会(EC)の承認を取得したと発表した。ウパダシチニブは、1日1回投与の選択的かつ可逆的なヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬で、単剤またはメトトレキサート(MTX)との併用で使用できる。
 ECによるウパダシチニブの承認は、関節リウマチ患者さんを対象としたSELECTP3相国際共同プログラムのデータにより裏付けられったもの。同プログラムでは、5つの試験(SELECT-NEXT試験、SELECT-BEYOND試験、SELECT-MONOTHERAPY試験、SELECT-COMPARE試験およびSELECT-EARLY試験)において、約4400例の中等度から重度の活動性関節リウマチ患者が評価された。
 これらの試験では、生物学的DMARDで効果が得られない患者、これらの薬剤の使用に耐えられなかった患者、MTX投与を受けたことがない患者、MTXで効果不十分な患者など、様々な患者が含まれている。
 同試験結果においては、ウパダシチニブはすべての主要評価項目および重要な副次評価項目を達成した。全体として、低疾患活動性達成率(DAS28-CRPが3.2以下)および臨床的寛解率(DAS28-CRPが2.6未満)は、MTX併用の有無にかかわらず患者集団間で一貫していた。
 欧州には300万人近い関節リウマチ患者がおり、その多くが寛解に至っておらず、疼痛、疲労、朝の関節のこわばりおよび再燃に苦しんでいる可能性がある。ウパダシチニブは、関節リウマチの症状および徴候を有意に改善し、より多くの患者が寛解または低疾患活動性を達成する上で期待されている。

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