京都薬科大学は、来年4月より、同学初のリカレント教育プログラムとして全国で初めての専門・認定薬剤師養成履修証明プログラム「Lehmann(レーマン)プログラム」を開講する。
同プログラムは、医療の高度化・多様化への対応と患者本位の医療実現を目的に、将来の薬学領域におけるリーダー養成を目指すもの。
医療の高度化・多様化や地域医療の推進などを背景に、薬剤師に求められる役割が変化しており、質の高い薬学管理や高度専門性の習得が求められている。
各専門領域において質の高い業務に従事することが期待される、学会などが認定する「専門・認定薬剤師」を取得するには、実務経験に加え、論文作成や症例報告書作成が課せられている。
だが、論文・症例報告書の作成指導を専門的に受けられる機会が限られているため、資格取得を断念する薬剤師も一定数存在するのが現状だ。
同プログラムは、このような課題の解決に向け、専門・認定薬剤師取得をサポートするため、科学を基盤とした学び直しの機会を提供し、円滑な医療推進、健康維持への貢献を目指した社会人向けの年間カリキュラムとして展開される。
募集開始は、2020年1月6日を予定している。
Lehmannプログラムの主な特徴は次の通り。
(1)専門・認定薬剤師資格取得をサポートする3つのコースを開講
◎症例報告書作成コース(2020年度開講)=薬学的視点に基づいた症例解析や症例報告書の作成技能を学ぶ。
◎研究計画・実践コース(2021年度開講予定)=適切な研究計画を立て、実践する技能と、研究成果を学会等で発表する方法を学ぶ。
◎論文作成コース(2021年度開講予定)=論文作成の基礎を理解し、『わかりやすい論文』を執筆できる技能を学ぶ。
(2)受講者・修了者の情報交換を目的としたコミュニティ構築やリーダースキルの習得
◎少人数教育=5人につき1人の指導教員、演習によるきめ細やかな指導
◎芸術・IT・リーダー育成科目=専門科目だけでなくリーダーに求められる素養を身に付ける
◎リーダーを目指す薬剤師コミュニティ=①受講生および修了生が参加する「SNSコミュニティ」の設置、②修了後2年間本学図書館およびデータベースが利用可能
◎専門科目(1コース選択)=①症例報告書作成コース専門科目②研究計画・実践コース専門科目③論文作成コース専門科目
各28.5時間
◎共通科目=①薬学領域におけるリーダー養成基礎科目 20.5時間②医療を支える基礎薬学 6時間③医療を支える応用薬学 9時間④統計学 3時間⑤医療と芸術 3時間⑥医療における AI・ICT活用 3時間
◎募集概要=対象:専門・認定薬剤師資格取得を目指す薬剤師、履修期間:1年間(2020年4月~2021年3月)、募集人数:20人程度、学費等:入学金1万円、受講料15万円
問い合わせは、京都薬科大学企画・広報課(TEL: 075-595-4691、FAX: 075-595-4750)、担当:川勝・谷垣両氏まで。