塩野義製薬は2日、抗インフルエンザ薬ゾフルーザのグローバル小児P3試験(MINISTONE-2試験)で良好な結果を得たと発表した。同試験結果は、8月28日~9月1日にシンガポールで開催されたOPTIONS Xでロシュグループより発表されたもの。
1歳以上12歳未満の小児インフルエンザ患者を対象としたMINISTONE-2試験の主要評価項目は、投与29日目までに有害事象(重篤な有害事象を含む)を示した被験者の割合。
1つ以上の有害事象を示した被験者の割合は、ゾフルーザ投与群で46.1%、オセルタミビル投与群で53.4%であり、ゾフルーザは主要評価項目について、小児における有効かつ安全な抗インフルエンザウイルス薬であるタミフルと同様の成績を示した。
また、同試験で示された小児における安全性プロファイルに、これまでに実施された成人および青少年における試験結果との矛盾はない。
さらに、副次評価項目としてゾフルーザの有効性をタミフルと比較した結果、インフルエンザ罹病期間(インフルエンザ症状が消失するまでの時間)の中央値は、ゾフルーザ投与群で138.1時間、タミフル投与群で150.0時間であり、両群で同程度であった。
体内からのウイルス排出期間の中央値は、ゾフルーザ投与群で24.2時間、タミフル投与群で75.8時間であり、ゾフルーザはタミフルと比較してウイルス排出期間を2日間以上短縮した。