ジェノミックヘルス社は12日、ランドマーク的TAILORx試験(個別化した治療選択肢を割り当てる試験)の副次的解析により、オンコタイプ DX乳がん再発スコア検査だけが持つ化学療法の効果予測能が再確認されたと発表した。同検査により、「術後補助化学療法をこれまでにない正確さで導ける」としている。
今回実施されたTAILORx試験は、50歳以下の早期乳がん患者に焦点を絞った臨床的リスクに関する詳細情報を追加したもの。解析の結果、昨年報告された当初の確定的な結論が再確認された。
これまでのTAILORx試験の分析結果により、臨床的リスク(腫瘍径と組織学的グレード)のみによる患者の層別化では、化学療法の利益を予測できないことが示された。
スティーブン・シャックジェノミック・ヘルス社最高科学責任者は、「オンコタイプDX検査により、化学療法からまったく利益が得られない大多数の早期乳がんの女性と、化学療法が救命的となり得る重要な少数の女性を決定的に識別できることが新たに証明された」と強調。
さらに、「TAILORx試験が確定してから1年経過した今もなお、New England Journal of Medicine誌やASCOが、引き続きTAILORx試験の有意義な結果と影響力を認め続けてくれていることを嬉しく思う」と述べた。
今回のTAILORx試験解析結果は、12日にNew England Journal of Medicine誌に掲載。2019年米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次大会でも発表される。
今後、 オンコタイプDX検査は、新たなグローバルスタンダードへと引き上げられ、その利用と保険償還は増加し続けていくものと予測される。