レケンビ オーストラリアで早期アルツハイマー病治療剤として承認取得 エーザイ

 エーザイは24日、ヒト化抗ヒト可溶性アミロイドβ(Aβ)凝集体モノクローナル抗体「レケンビ」(一般名:レカネマブ)について、オーストラリア医療製品管理局(TGA)から、早期アルツハイマー病治療剤として承認を取得したと発表した。
 対象は、ApoEε4が非保有またはヘテロ接合体を持つ成人におけるアルツハイマー病(AD)による軽度認知障害(MCI)または軽度認知症(総称して早期AD)。
 エーザイは、早期 AD 当事者の治療薬としてレカネマブを承認しないとした 2025 年 2 月のTGAの決定を受けて、2025年3月に行政審査裁判所(Administrative Review Tribunal)に審査を求めた。 同議論の結果、TGAとエーザイは、今回の「レケンビ」の承認に向けた合意に至った。
 オーストラリアにおける認知症当事者数は2024年で約42.5万人と推定され、2065年には、約110万人に増加すると報告されている。ADは認知症の最も一般的な原因とされ、通常、認知症全体の60~70%を占めるとされている。
 AD は、Aβとタウを病理上の特徴とし、Aβプラーク沈着前に始まり、プラーク除去後も継続する進行性の神経変性プロセスを有する疾患である。
 レケンビは、毒性を有するプロトフィブリルとアミロイドプラーク2の双方をターゲットとする唯一のAD治療剤で、その後のタウ蓄積にも影響を与えることが期待される。
 レカネマブについて、エーザイは、開発および薬事申請をグローバルに主導し、エーザイの最終意思決定権のもとで、エーザイとバイオジェンが共同商業化・共同販促を行う。

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