JCRファーマは8日、アレクシオン社と新規遺伝子治療用製品の開発を目的としたJUST-AAVカプシドに関するライセンス契約を締結したと発表した。
JUST-AAVは、肝臓回避型、筋指向型、脳指向型など、複数の種類を含み、アデノ随伴ウイルス(AAV)による遺伝子治療をさらに発展させる可能性をもった同社独自の新規プラットフォーム技術だ。
今回の契約に基づき、アレクシオン社は、最大5 つまでの同社の遺伝子治療プログラムに対して、JCRファーマのJUST-AAV プラットフォームのうちライセンスを受けたカプシドを適用することができる。 同契約により、JCRファーマはアレクシオン社から契約一時金を受領するほか、研究開発に関するマイルストーンフィーとして最大 2万2500万ドル、販売に関するマイルストーンフィーとして最大6万ドル、合計で最大8万2500万ドル(約1200億円、1ドル145円換算)、加えて、販売後は正味売上高に応じた段階的ロイヤルティを受領する権利を有する。
同契約は、2023年3月に公表した J-Brain Cargo適用の神経変性疾患治療薬に関する共同研究契約、また同年12月に公表した J-Brain Cargoを用いた核酸医薬品の創製に関する共同研究契約に続く、JCRファーマとアレクシオン社の3つ目のパートナーシップである。なお、同件に関する今期(2026年3月期)のJCRファーマ連結業績への影響は、連結業績予想に織り込み済みである。
◆芦田信JCRファーマ代表取締役会長兼社長のコメント
今回、当社独自の遺伝子治療技術であるJUST-AAVカプシドについてのライセンス契約締結を報告することができ、大変嬉しく思う。今回の契約は、希少疾病領域での治療薬開発に対してJUST-AAVを適用した遺伝子治療が大きく貢献できる可能性を示すもので、今後この技術が様々な疾患の治療へと応用されることが期待される。
また、これまでも活発に共同研究を進めてきたアレクシオン社との間で3つ目のライセンス契約を締結できたことは、当社にとって非常に価値のあることであり、大変喜ばしく思っている。
