機能性ペプチド「SR-0379」追加P3試験開始 ファンペップ

 ファンペップは23日、皮膚潰瘍を対象疾患として開発中の機能性ペプチド「SR-0379」について、追加P3試験(SR0379-JP-SU-02 試験)を開始したと発表した。
 同試験の治験計画届を12月6日に提出し、医薬品医療機器総合機構(PMDA)による所定の調査が終了して同試験開始に至ったもの。同剤の開発は、現在、塩野義製薬と同社の共同開発により日本で進めている。

 SR-0379 は、20 個のアミノ酸からなる機能性ペプチドの開発化合物である。皮膚のバリア機能が欠損して様々な細菌が創面に付着している皮膚潰瘍の治療には、細菌、感染のコントロールが重要となる。
 SR-0379は、血管新生や肉芽形成促進による創傷治癒促進作用に加え、抗菌活性を併せ持つことが強みだ。加えて、簡便な投与方法(常温保存可能なスプレー剤)であるため、幅広い皮膚潰瘍患者に対する使用が期待される。
 ファンペップは、SR-0379 の開発により、高齢化社会を迎え重要性が増している褥瘡や糖尿病性潰瘍等の皮膚潰瘍の早期回復を促進し、患者のQOL向上への貢献を目指している。
 2021年6月から皮膚潰瘍患者を対象とするP3試験(SR0379-JP-SU-01 試験)を実施。その結果、事後部分集団解析(潰瘍サイズ(長径×短径)36cm 2 未満)において、主要評価項目「外科的処置に至るまでの日数」の統計学的有意な改善が確認された。
 また、治験薬と因果関係がある有害事象はなく、SR-0379の高い安全性が確認された。
 02試験は、プラセボ対照二重盲検比較試験であり、 01試験で効果がみられた皮膚潰瘍患者(潰瘍サイズ(長径×短径)36cm 2 未満、目標症例数:142 例)を対象に、SR-0379またはプラセボを二重盲検下で1日1回、28日間投与した際の有効性及び安全性を検討するもの。なお、同社グループの 2024年12月期業績に対する影響はない。

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