大阪の「止めの祭り」神農祭の宵宮が22日、大阪道修町の少彦名神社で厳かに斎行された。今年の例祭は、従来通り道修町通に露店が出展し、ゆるキャライベントも開催されるなど、完全にコロナ禍前の賑わいを取り戻した。
午前10時より斎行された祭典には、塩野元三薬祖講講長(塩野義製薬名誉顧問)、片山秀樹祭典委員長(片山化学社長)、小椋浩之介副祭典委員長(昭和化工社長)、同神社総代、薬祖講評議員ら約30人が参列。修祓、祝詞奏上、お神楽、玉櫛奉奠、撤饌などの神事が行われ、「疫病退散・無病息災、薬業界の発展」を祈願し、二日間の祭りがスタートした。
塩野薬祖講講長は、「今年の本宮は、阪神タイガースとオリックスバファローズの優勝パレードが御堂筋で開催されることもあり、例年にない賑わいが予想される」と指摘。
その上で、「インフルエンザの流行と新型コロナ感染状況、医薬品の品薄等を考慮して、参拝者の集中を避けるための方法を考えながらの斎行とさせて頂いた。医療・薬業の発展のために大神様のご加護を賜り、また、お参り頂いた皆様方のますますのご発展・ご健勝を祈念したい」と訴えかけた。
なお、本宮の23日に開かれる神農祭市民公開講座では、森下竜一大阪大学大学院医学系研究科寄附講座教授が「2050年の未来医療と2025大阪・関西万博」をテーマに講演する。同講座は、無観客で実施し、後日、医薬通信社が協力してYouTube配信する。